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“相続放棄”の判断基準 – 不動産のプロが解説するメリット・デメリット


相続が発生した際、必ずしも「相続する」という選択肢だけではなく、「相続放棄」という選択肢も視野に入れる必要があるケースがあります。特に不動産を含む相続では、その判断が将来の資産状況や税負担に大きく影響します。シュライン株式会社では、八王子市・相模原市を中心とした地域で多くの相続不動産に関わってきた経験から、「相続放棄」について解説します。

相続放棄とは

相続放棄とは、被相続人(亡くなった方)の財産を一切相続しないという選択です。相続放棄をすると、最初から相続人ではなかったものとみなされ、プラスの財産もマイナスの財産(借金や債務)も一切引き継がないことになります。

相続放棄は、被相続人が亡くなったことを知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。この期間は「熟慮期間」と呼ばれ、期間内に手続きをしないと自動的に「単純承認」(すべての財産と債務を引き継ぐ)となるため注意が必要です。

相続放棄を検討すべき事例

1.借金や債務が資産を上回るケース

当社が関わった八王子市の事例では、賃貸アパート経営をしていた被相続人が、築40年の老朽化した物件と3,000万円の住宅ローンを残して他界されました。不動産の評価額は1,800万円程度で、ローンが資産を大きく上回っていたため、相続人は相続放棄を選択。

結果的に1,200万円以上の負債を背負わずに済みました。

2.不動産の維持管理コストが負担になるケース

相模原市緑区の山間部に広大な土地と古い家屋を所有していたケースでは、年間の固定資産税が30万円、家屋の維持管理費が年間50万円ほど必要でした。相続人は都心に住んでおり、利用予定もなく売却も難しい状況。

将来的な負担を考慮して相続放棄を選択されました。

3.環境問題や近隣トラブルが存在するケース

八王子市内で工場を経営していた被相続人のケースでは、土壌汚染の可能性があり、調査・対策費用が数千万円かかる恐れがありました。相続人は専門家と相談の上、相続放棄を選択。

後日、土壌汚染が確認され、結果的に高額な浄化費用の負担を免れました。

相続放棄のメリット

1.債務・負債のリスクから解放される

被相続人の借金やローンを引き継ぐ必要がなくなり、自己破産などの事態を回避できます。

2.将来的な支出や負担から解放される

固定資産税や管理費など、将来にわたって発生し続ける費用負担から解放されます。

特に利用価値や売却可能性の低い不動産の場合、大きなメリットとなります。

3.相続に関連する手続きや管理の手間が省ける

相続財産の調査、名義変更、維持管理などの負担から解放されます。

遠方に住んでいる場合は特に大きなメリットです。

相続放棄のデメリット

1.プラスの財産も一切相続できなくなる

魅力的な不動産や預貯金などのプラス財産も含めて、すべてを放棄することになります。

一部だけを相続するという選択はできません。

2.取り消しができない

一度相続放棄すると、後から「やっぱり相続したい」と考えても取り消すことはできません。

シュライン株式会社でサポートした相模原市のケースでは、相続放棄後に不動産価値が上昇したことで、「もう少し検討すればよかった」と後悔されるケースもありました。

3.他の相続人への影響

相続人の一人が相続放棄をすると、他の相続人の相続分が増えることになります。

相続放棄者の子どもがいる場合は、その子どもが代わりに相続人となる「代襲相続」が発生するケースもあり、家族関係に影響することもあります。

司法書士の視点:相続放棄を検討する際のポイント

シュライン株式会社と提携している司法書士からのアドバイスとして、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

1.財産・債務の正確な把握

相続放棄の判断には、被相続人の財産と債務を正確に把握することが必須です。

不動産の評価額、抵当権の有無、ローン残高、その他の債務など、詳細な調査が必要です。

シュライン株式会社では、地域密着の強みを活かし、不動産評価の無料相談を実施しています。

2.相続放棄の期限を厳守する

相続放棄をした後に撤回することは原則としてできません。
そのため、少しでも不安がある場合は、まず「相続放棄するかどうかの判断を延期するための方法(熟慮期間の延長申立て)」を検討しつつ、早めの相談をおすすめします。
迷ったら、一人で抱え込まず、まずは行動を起こすことが大切です。

3.相続人全員で話し合う

相続放棄は個人の判断で行えますが、他の相続人への影響も大きいため、事前に話し合いを持つことが望ましいです。

特に不動産の共有状態になる可能性がある場合は、将来のトラブル防止のためにも重要です。

4.専門家への相談が不可欠

相続放棄は一度行うと取り消しができない重大な決断です。

不動産、税務、法律の専門家にそれぞれ相談し、総合的な判断をすることをお勧めします。

八王子・相模原エリアでの相続放棄事例とポイント

1.駅から遠い古い実家の事例(八王子市)

駅から徒歩30分の立地に築50年の一戸建てを所有していたケース。

土地評価は800万円程度でしたが、家屋は老朽化が進み、解体費用が300万円以上必要な状態でした。

相続人は県外に住んでおり、利用予定もなく、売却も困難と判断。当社での相談後、相続放棄を選択されました。

その後、土地は自治体の空き家対策事業の一環で活用されることになりました。

2.賃貸マンションと多額の債務(相模原市)

相模原市中央区に賃貸マンションを所有していたケース。

表面上は家賃収入がありましたが、管理費や修繕積立金の滞納、銀行からの借入れなど、債務総額が2,500万円以上あることが判明。

マンションの評価額は1,800万円程度で、将来的な大規模修繕も控えていたため、シュライン株式会社と提携司法書士に相談の上、相続放棄を選択されました。

まとめ:相続放棄の判断基準

相続放棄の判断基準は、以下の要素を総合的に考慮する必要があります。

1.財産と債務のバランス:プラスの財産よりも債務が多いか

2.将来的な費用負担:維持管理費や税金などの将来コスト

3.不動産の市場性:売却可能性や賃貸活用の可能性

4.相続人の状況:居住地や年齢、経済状況など

5.他の相続人への影響:家族関係や次世代への影響

シュライン株式会社では、八王子市・相模原市を中心とした地域密着型の不動産会社として、相続不動産の評価や活用方法について無料相談を実施しています。

相続放棄を検討されている方は、まずは不動産の正確な評価を知ることから始めましょう。

また、提携司法書士による法律相談も随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

【シュライン株式会社 相続不動産相談窓口】

📞 電話:042-704-9318(営業時間9:00〜17:30)
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