コラム
Column
民事信託 第3回:【家族会議のコツ】

親子で始める民事信託:切り出しにくい「財産の話」の進め方
「親に財産や相続の話をすると、死ぬのを待っているようで気が引ける」「角が立ちそうで切り出せない」。こうした悩みは、多くの方が抱えているものです。しかし、実際にトラブルが起きてからでは、取れる選択肢が極端に少なくなってしまいます。
民事信託を家族で話し合う際、大切なのは「お金をどう分けるか」という議論ではなく、「お父様・お母様が、最後まで自分らしく、安心して暮らすにはどうすればいいか」という視点を持つことです。民事信託は、お子様が財産を奪うための道具ではなく、親御様が認知症などで困った時に、家族が堂々と助けられるようにするための「愛のバトン」です。
会話のきっかけとしておすすめなのは、最近のニュースや近隣の事例を出すことです。「最近、認知症で口座が凍結されるニュースを見たんだけど、うちは大丈夫かな?」といった問いかけから始めてみてください。また、私たちのような専門家を「第三者の意見」として活用するのも一つの手です。
「親が元気なうちに話すのは不謹慎」ではなく「元気だからこそ、本人の希望を尊重できる」と捉え直してみましょう。家族会議は、お互いの愛情を確認する場でもあります。まずは堅苦しく考えず、将来の安心について、お茶を飲みながら少しずつ言葉にすることから始めてみませんか。